ここでは事業の伸ばし方について
ご説明していきます。
まずカンタンに言えば美容室の事業は
🟠失客数が新規入客数を超えない
🟠離職者数が求人数を超えない
という前提がクリアできていれば
必ず成長していくものです。
オーナーとして必ずこの視点は
持っておきましょう。
それでは事業のスタートからご説明していきます。
オーナー1人の経営
スタートはオーナーであるアナタが
1人で売上を作っていきます。
ご自身が次回予約率を90%まで
持っていくことが大切で
自分が達していないのにスタッフを
伸ばしていくのは難しいでしょう。
自分の売上が上がり売上80万を超え
集客も取れているなら求人もOKです。
*最終的にはオーナー判断です。
注意ポイント
うちは女性専門店ですので
女性が原則望ましいです。
🟠個室で男性と1対1になる
🟠サロン内に男性スタッフしかいない
というのを不安がる女性もおります。
求人が溢れているようなら
積極的に女性を雇用してください。
以上も踏まえ
基本的に地方の個人店に優秀な人は来にくい
ということを理解しながら採用してください。
挨拶、礼儀、礼節、言葉遣い、望む姿勢、意識など・・・
きっとオーナーであるアナタからしてみたら
至らないところが多々あるでしょう。
「こんなこともできないのか・・・」
そう思うかもしれません。
ただそのような方を雇用し
給与をとってもらうのも経営者の手腕。
優秀な人は
・都内の大手で活躍
・たくさんスカウトされている
・自分でフリーランスで活躍
していたりします。
ですので来てくれただけ感謝という
気持ちで臨むぐらいがいいでしょう。
オーナー1人+スタッフ1人
スタッフの損益分岐点となる売上に
必要な入客数はうちの単価の場合
20名前後となります。
つまり20名に届くまでは
利益が出ない月があります。
求人を考えてるということは
人にお金を渡せるぐらい利益が
出せているということです。
求人すれば売上はさらに上がりますが
*管理することも増えます。
*支えるべき人が増えます。
*共倒れリスクが増えます。
ということにもなります。
ですので売上と運転資金は
しっかり確認しましょう。
注意ポイント
一人目のスタッフはアナタに
要望を述べてくることが多いと思います。
「このルールは〇〇にしたい」
「ここはこうした方がいいと思う」
もちろん言う言わないは人にもよります。
ただ人が少ないほどスタッフは
自分の意思を通そうとしてきます。
なぜならその空間に2人しかいないからです。
人は自然に自分の立場を考えて
発言をしているものです。
例えばスタッフがその空間に
5人いたとしましょう。
” 自分1人の要望は通りづらくなる ”
自然とこんな感覚になります、
なぜなら自分の影響力が低くなるからです。
わかりやすく数字で言うと
空間に2人の時は言わば50:50
つまりスタッフは50の影響力を持ってます。
これが5人の場合
20:20:20:20:20になるわけで
周りの意見や考慮するようになります。
自分の影響力が下がるので
「周りを変化させよう」
ではなく
「仕方ない。自分が合わせるか」
こうなるわけですね。
こうゆう人間心理はあります。
なので1人目のスタッフが色々意見を
述べてくるのはある意味、仕方ないでしょう。
大人になると
『自分を変える』
というのが大変になります。
だからこそ周りを変えた方が楽なんですね。
スタッフは美容師としては
プロですが経営者としては素人です。
絶対に素人の意見を
経営に持ち込まないように。
崩壊を招きやすくなりますのでぜひ
心得ておくといいかもしれません。
オーナー1人+スタッフ2人
うちで独立する場合は最大でも
3席を上限としています。
よって2人目の雇用に成功すれば
オーナーも含め3席稼働できます。
基本的にはこれで満席、
1店舗で考えればもうゴールです。
家賃について
家賃の上限を15万としている理由は
1人の負担を上限5万
として計算しているからです。
基本的に
セットイス1席=スタッフ1名
ですので
・1席なら5万円
・2席なら10万円
・3席なら15万円
が家賃上限の考え方です。
注意ポイント
2人目を雇用する際に注意することは
1人目の既存売上です。
2人目を雇用するとしばらく
1人目の入客が少なくなります。
よって1人目の既存売上が
上がってから雇用をしましょう。
新規売上は計算に入れぬように。
なぜなら新規集客数によって
全体の売上が変わってしまい
"実際はどこまで積み上がっているか"
が分からないからです。
求人する際は
🟠2ヶ月連続で既存売上60万を超えてる
🟠お問合せが安定的に来ていること
ことを前提としつつ現在のスタッフと
給与の話し合いを1度してください。
・現在、満足のいく給与が取れているか?
・この先新規に入りにくくなるが平気か?
を話し合いましょう。
オーナー1人+スタッフ3人(2店舗の場合)
3人目のスタッフを雇用しその方が
試用期間を終え入社確定したら
次の出店を考えていいでしょう。
既存店舗は基本的にスタッフ3名に任せます。
新店舗の求人が成功するまでは
オーナーが両店舗を行き来するイメージです。
開業資金ですが新店舗の出店には
必ず借入をするべきです。
ある程度の利益が出ると
無借金経営を目指してしまう方がいます。
これは致命的な誤りです。
経営において
運転資金とは=ライフポイント
のようなもの。
0になればゲームオーバー。
だからこそ運転資金は
多いに越した事はありません。
借入の時に上限まで借りるのが正解なのは
この運転資金が何より大切だからです。
借りれるだけ借りておく。
どんなに赤字だったとしても運転資金が
0にならなければ会社は潰れません。
逆にどんなに儲かっていても
運転資金が0なら会社は潰れます。
「金利がもったいなくないですか?」
という方がおられますが
日本は非常に低金利です。
少ない金利で
🟠事業倒産のリスクが減らせる
🟠銀行との信頼や関係性を蓄積できる
のです。
運転資金が足りなくなって
追加融資を受けようとなっても
業績の悪いサロンには貸さない
信頼や関係性がないサロンに貸さない
というのが銀行の対応ですから
ここは覚えておきましょう。
注意ポイント
2店舗目の出店は1店舗目に
近い駅を選んで独立していきます。
また2店舗目だからといって
3席以上のサロンはNG
最大でも3席とするミニマムな
ビジネスモデルに変わりありません。
オーナー1人+スタッフ3人
店舗出店はせずに1サロンで
利益を最大化していくケースです。
3席だと最大4人で働けますが誰か1人が
シフト調整する必要が出てきます。
基本的にはこの役目は
オーナーが請け負ってください。
スタッフが望む休みがとれない
とならぬように。
注意ポイント
ハサミを置く置かないは
ご自身の判断で構いません。
ただ1店舗の経営だけで
『完全にハサミを置く』
ことはできません。
むしろそれでハサミを置いてしまうのは
非常に危険です。
本部の人間ですら
完全には置いてないので。
経営していれば
・スタッフが退職してしまう
・スタッフがケガをしてしまう
・何かしらの理由で営業できない
ということも考えられます。
なので店舗を増やし会社のお金が
貯まってくような状況を作ってから
『徐々にハサミを置く』
ようにしましょう。