完全予約制のサロン
完全予約制ではない場合、
飛び込みも受けることになります。
そうなるとスタッフに
お店にいてもらわなければなりません。
常に混んでるわけでないので
お客様がいない時だってあるわけです。
” やることがないのに店に居続ける ”
こうゆう美容室は世の中にたくさんあります。
私が過去に勤めていた店は
スタッフが4名でした。
それなのに
・1日たったの2〜3人
・平日だと誰も来ない日もある
とか平気でありました。(客単価は5000円前後)
お店では時間が空くと
・掃除してください
・店内のポップ作ってください
・チラシ配りに行ってください
となります。
こういった環境で給与も12~18万。
当時はこの働き方についてこれず
辞めていく人が非常に多かった。
そんな中で私は勤め続けながら
周りが辞めていく原因を考えていました。
そこで取り入れたのが完全予約制です。
・掃除してください
・店内のポップ作ってください
・チラシ配りに行ってください
ではなく
・外でゆっくりしてきていいですよ
・私的な食事や買い物もOKですよ
・業務を終わったら帰っていいですよ
比べれば誰だって
後者の方がいいに決まってます。
無駄なことを減らすことで充実を
例えば
・掃除は1時間もあればキレイになるし
そもそも朝も夜もやるのでキレイです。
・店内のポップは1時間あれば作れます
でも作っても売れません。
・チラシは反応率が0.01%以下と言われ
1000人配って1人に反応あるかどうか。
これらはスタッフが
「これをして何か意味あるの?」
と負の気持ちを抱きやすい業務。
美容師ですからお客様に自分が携わっている
イメージを持って仕事を選んでいるはずです。
そんなイメージを持つ人が
・真冬の寒い日に手を温めながら
・真夏の炎天下に汗をかきながら
意味があるかどうかわからないチラシを
配り続けることはできないでしょう。
もちろん仕事なのでしなくていけませんが、
私はここに問題があると思っていました。
最近はタイパという言葉が
流行りはじめてきています。
タイパ
(time performance)の略
で
コスパ
(cost performance)の略
につぐ無駄なコト/モノを減らし人生を
充実させたいという概念です。
完全予約制はこれを叶えるに
理想の仕組みだと思っています。
スタッフから
「時間調整がつくので早く帰れます」
「空き時間に好きな事ができるのが嬉しいです」
という声をいただきますがライフスタイルが
多様化してるからだと思っています。
評価について
評価させていただくは
未達か / 完璧か
NGか / OKか
という伝え方をしています。
受け手は曖昧な評価だと迷うので、
「良いものは良い」
「悪いものは悪い」
と伝えています。
「60点ぐらいだからまぁいいんじゃない」
「まぁ、仕方ないから合格でいいよ」
↑こうゆう評価されて自信もてるでしょうか?
「〇〇さん完璧です。
言う事ないのでこのまま継続してください。」
↑こう伝えるから自信もてるのです。
そして達成したらネチネチ言わず
自立させるというのが原則。
逆にできてない際は
「未達/NGです。
達成するために何を意識されますか?」
と問いたうえではっきり指摘します。
例えば施術時間について指摘するとします。
スピードについて言及したことはありません。
アナタのペースでいいと伝えています。例です。
「遅いです、もう少し早くやって下さいよ」
これではボヤッとして
ハッキリしませんね?
「カラーで3時間40分かかってます
次は3時間30分を目指して下さい。」
↑こう具体的にはっきり指摘することで
改める部分がわかるのです。
ホテルのチェックアウトで
「翌日はできるだけ早く受付して下さい」
とは定めません。
「翌日の11時までに受付して下さい」
と伝えているのと同じです。
過程ではなく結果で決める
「NGなものはNG」
原則それを頑張ってるという理由で
結果を捻じまげることはしてません。
🟠「私、頑張っているんです」
🟠「一生懸命やっているんです」
でOK/NGが変わらないことを心得てください。
こういうとなんて冷たい人間だと
思うかもしれません。
ただ逆に聞きたいのですが
仮に私がアナタに
🟠「私、頑張っているんです」
🟠「一生懸命やっているんです」
だから給与半分しか出せないんです。
これでアナタは付いてきますか?
きっと残らないと自覚してます。
自分は過程を評価してほしい
でも
相手の過程は評価しない
このようにならないよう
心得ていただきたいです。
距離を空ける理由
うちでは
タメ語で話すのはなし
会議や朝礼はやらない
食事会や交流会はなし
といったルールにしていますがあえて
距離をあけるために設けたルールです。
うちとは逆に
「家族みたいに仲良く〜」
↑このように取り組んでいる
サロンはとても多いですね。
私が勤めていたサロンもみな
アットホームがウリなところばかりでした。
ただこうなることで人の
パーソナルスペース
(他人に近づかれると不快に感じる空間)
に互いが
◯入られてしまう
◯入ってしまう
ということが起きやすく
関係性が崩れてしまうことがあります。
ここである寓話の話をしましょう。
別々の場に2匹のハリネズミがいました。
ある日、2匹はたがいの存在を知りました。
違いを知った2匹は近づこうとしましたが
互いのハリが体に刺さり痛い思いをしました。
しかたがなく2匹は距離を置きます。
少しでも近くにいたい
2匹はふたたび近づきます。
けれど近づくとまたハリが体にささり
傷つき、傷つけてしまうのです。
近づき、離れ、また近づき、また離れる。
そんなことを繰り替えしてようやく2匹は
ハリがささらない良い距離をみつけました。
めでたし めでたし。
ここからわかるメッセージは何か?
それは人間もハリネズミも
距離感が大切ということ。
近づき、離れ、また近づき、また離れる。
↑これは私の経験則から
ないと思っています。
夫婦ではないので
近づき、傷つき、離れたら、
そのまま近づくことはないでしょう。
最初から距離感を大切にすべきなのです。
ぜひ参考にしてください。
個人がお店に合わせる
🟠お店に個人が合わせるのか
🟠個人にお店が合わせるのか
結論から言うと個人が
お店に合わせてもらいます。
私自身、勤めていた頃に例えば
お世話になっているサロンの社長に
・こうゆう経営をしてほしい
・機材、高価なものがいいんですが
・こうゆうのイヤなんですけど
などいう打診をした事は一度もありません。
これを
言われた相手がどう思うか
容易に想像がつくからです。
では
『なぜ個人がお店に合わせるのか?』
その理由をお伝えしていきます。
決めるのは精通してる人
精通=隅々まで詳しく知っていること
を意味します。
・物を導入する
・仕組みを作る
・方針を決める
これらは経営者が決めます。
スタッフの意見を入れないのは
経営者の方が精通しているからです。
スタッフは現場の事しか分かりませんが
経営者は現場も経営も財務も分かります。
全員とは言いませんが基本的に
経営者は1度その道を通ってきている
のです。
私もサロンの現場にたち
こういった経験もしています。
例えばスタッフAさんが
「〇〇という機材/道具を導入したい」
と言い始めたとします。
スタッフからしてみれば
・〇〇の方がつかいやすいから
・〇〇の方がお客様も喜ぶから
こうゆう現場目線での
意見を述べると思います。
ですが経営者からしたら
・全員が望むものか?
・壊れた時の負担は?
・つかう際の工数は?
という目線でも考えるわけです。
全員が望むものなのか
↑上記のようなクッション。
出してあげることで喜ぶお客様はいます。
ただ一方で
「触りたくない」
というお客様もいるわけです。
・ぬいぐるみ
・座布団
・使い回しの布製フェイス隠し
などこういったものに関しては
精査して導入するかどうかを決めます。
壊れた時の負担
負担というのは私(経営者)の話ではなく
スタッフに対してです。
物は取り扱っていれば壊れる可能性があります。
悪気なく壊した時に間違いなくスタッフは
責任(負担)を感じてしまうでしょう。
少なくとも私の場合はそうだったので
「壊したので弁償します」
と当時の社長に頭を下げました。
スタッフが
・負担になる要素を減らす
・トラブルの種を作らない
このような観点です。
つかう際の工数
・初めての人が覚えやすいように
・接客中でも考えやすいように
・薬剤の調合を限りなく少なく
(キャップの開け閉め)
使う際の工数は考える視点の一つです。
何かを選ぶ際、選択肢が2つより
5つの方が選び間違いが増えます。
工数が増えれば結果お客様に対しての
エラー確率が上がるのです。
また” 物 ”には基本的に置き場が必要です。
例えばワゴンの上・・・。
「忙しくなってくるとワゴンが散らかって」
という経験一度はないでしょうか?
ものが少なければそもそも
散らかる事も少なくなります。
物を減らすこと=工数を少なくすること
につながります。
決定=責任
経営者の方が他面的に
考えられるのは精通してるからです。
多面的=たくさんの側面から対象をとらえる
次から次へとサービスや物を入れる
考え方は非常に安易で簡単です。
考えなくても増やせます。
逆に
🟠やらないこと
🟠使わないもの
を決める方が何倍も難しいのです。
そして多くの美容室はそれができません。
経営に迷うサロンは不安から
あらゆることを増やしがちです。
迷うことであれもこれも
手を出したがるのです。
経営者が意志決定するのは
その責任を経営者が背負うからです。
だからこそ従業員には与えていません。
「お客様のために〜」
という従業員の想いから最新の設備/薬剤
を導入したとしましょう。
ですがそれが想いとは逆に
お客様から不評だったとします。
しかも全く使い物にならない、なんなら
それが原因でトラブルにつながったとします。
この責任は誰が取るのでしょうか?
「君が良いって言ったから導入したんだぞ」
とスタッフに転換しても良いと思いますか?
私の答えはNOです。
そんな事は言いませんし
責任は負わせません。
この場合その責任は当然経営者が取るのです、
決定をする分その責任を負うのは経営者です。
不備を言い出したらキリがない
このマニュアルも含めそもそも完璧に
整備できてると言う考えはありません。
もちろん私が絶対という考えもないです。
内装も道具も仕組みも給与も・・・
ただ不備を言い出したらキリがない、
上司に意見を言うのがダメとは言いません。
でも言うなら愚痴をこぼすように
伝えるのではなく
” 配慮した建設的な言い方 ”
があると思ってます。
言うのも難しいと思います。
ですが断ったり説得することは
それ以上に難しいのです。
予算やスペースには限りがありますし
それらを理解した上で言葉遣いを選んでください。
以上の理由から個人に
お店が合わせることはしていません。
合わせてほしいのは行動
そもそも
「考えを全て変えろっ! 」
と言っているのではないです。
合わせてほしいのは
「行動」
であり
「考え」
まで合わせる必要はありません。
そもそも考えはある問題に対して
「Aが正しい」
と言う人もいれば
「Bが正しい」
と言う人もいるわけでAやBと言うように
答えが分かれなくとも
「私はA8:B2」
と言う人もいれば
「私はB6:A4」
と言う人もいます。
ですので考えは無理して
合わせなくともいいわけですね。
例えばもしアナタが他のスタッフ、
お客様に対してご迷惑をおかけしたら
「まずは謝罪をしましょう」
と皆さんに伝えると思います。
なぜなら謝罪は解決手段だからです。
極論すれば
” 謝罪して頭を下げる ”
という姿勢が取れれば
どのように考えていても構いません。
トラブルが起きた際に謝罪ができないと
いざという時に
” 謝罪して場を収め物事を前に進ませる ”
という行動をお客様に対して取れるかが
管理する側としてはわからない訳です。
見直す意識
例えばお客様の施術が
うまくいかなかったとしましょう。
その際、美容師は2つに分かれるものです。
●自分の責任も含める人→自責思考
●相手、環境のせいと考える人→他責思考
後者だと本人の成長の余地がありませんし
指導して改善することができません。
・お客様の髪が・・・
・あの人なんか変な人で・・・
・〇〇のせいだからなんです・・・
施術を請け負った時点で自分にも
責任が生まれるわけで100:0はあり得ません。
*カウンセリングで満足させられないと
判断した際は丁寧にお断りしてください。
請け負った上でうまくいかなかったのであれば
少しでもいいから自分にも目を向けてください
「自分の技術は正しかったか」
「自分の〇〇がよくなかったのか」
「自分こそ変な人だと思われてないか」
いくらでも周りのせいにできます。
なので環境や周りの人のせいにするなら
人や会社に頼らず自分で店をやればいい。
「もう少しこうすればよかったな」
「もっとこうできたんじゃないかな」
ぜひ見直す姿勢を身につけてください。
スタッフの陰口を言わない
そもそも私がこれを日常的に多用する人と
プライベートでもお付き合いしていません。
人は
🟠「誰と時間を過ごすか」
🟠「どんな言葉を使うか」
で自分に良い意味でも悪い意味でも
影響受けると思っています。
『 自らが口に出す言葉は自分の耳で聞いて
マイナスな言葉に精神ごと引っ張られる 』
という諸説もあります。
これは他人が聞いていても同様です。
だからこそ職場関係でもプライベートでも
お付き合いさせて頂く人は選んでいます。
もし他のスタッフに対して不満があるなら
本人に直接自分の口で伝えましょう。
それかせめて聞こえない場所で
関係のない人に言ってください。
” 誰かに言わせない。陰で言わない ”
近年ネットでの誹謗が問題になってますが
本質は似ているような気がします。
また愚痴が蔓延すると組織は崩壊しやすく
スタッフ間での揉め事が起きやすくなります。
こうなるといくら経営者でも
立て直すことができません。
そうなれば運営は不可能と判断し解散させ
新スタッフを再雇用して作りなおします。
丁寧な敬語
各店のオーナーに対し敬語で正しい言葉を
使うようお願いいたします。
もちろん他のスタッフにもです。
これは
🟠「えらそうにしていたいから」
🟠「権威をアピールしたいから」
そうゆう意図ではありません。
お客様の前で言葉のミスをしない為
にです。
上司1人に敬語の使い方を
間違えているようではお客様に対して
いざ大事な時に適切な応対ができない
という解釈をしています。
オーナーに対してはそのまま
「オーナー」
という呼び方でお願いいたします。
スタッフには
「〇〇さん」
と苗字でお呼びいたします。
よくお客様が年下または学生だからといって
敬語を急にタメ語に変える方がいます。
これは控えてください。
全員が敬語を使うことで高級感が漂いますし
相手との関係性が保たれます。